変化は外見に表れる
ウォルターは旅を続けるうちに、生きることの意味に気づくばかりか、ビジュアル的にもだんだんとりりしい顔つきになっていき、身なりも洗練されてくることに見る者は気づくだろう。スティラーの意図はこうだ。「この映画はウォルターの内面がいかに変化していくかを描いています。どう見せるかは、もちろん、スタッフたちと相談を重ねました。自分自身、減量もしましたよ。結論としては、人間はこれだけの人生経験を積めば、おのずと見た目も中身も目に見えて違ってくるだろうとの判断です。衣装が変われば、演じる側の意識も変わるだろうとの考えもありました。最終的に彼の人生は充実感に満ちあふれたものとなりましたよね」
ショーン・ペンの考え
やっとの思いで、ウォルターは足場の悪い険しい岩山で幻のユキヒョウを撮影中の冒険写真家をつかまえる。そこで冒険写真家がつぶやいた「美しいものは注目を嫌う」とのセリフが実に印象的だ。「これはショーンが考えたんだ。彼がぜひ語らせたいと言ってね。彼の中では、美しいものとは、ユキヒョウではなく、ウォルターのことを指していると思うんですよ。ウォルターは仕事を黙々とやっていて、注目を求めなかったからね」。