ライバルは元ボクサー
ポロシェンコ氏は親欧州連合(EU)穏健派で歴代政権と近く、2004年の親欧米派のオレンジ革命を資金面で支えたが、ロシア寄りとされるヤヌコビッチ政権下でも経済発展・貿易相を務めた。
前倒しされる大統領選では当初、カリスマ性があり政治色に染まっていないクリチコ氏が最有力とみられていた。しかし、ウクライナの混乱、経済危機が深まるのに歩調を合わせるかのようにポロシェンコ氏の支持率が伸張。今月初めの世論調査では、ポロシェンコ氏の支持率は21.2%でトップとなり、クリチコ氏14.6%、ティモシェンコ氏9.7%と続いた。
(3月)26日に発表された世論調査ではさらに差が開き、ポロシェンコ氏の24.9%に対して2位のクリチコ氏は8.9%、3位のティモシェンコ氏は8.2%。他の候補者たちは1~7%と低迷している。ビクトル・ヤヌコビッチ前大統領(63)が率いた親ロシア派の旧与党「地域党」は、先の政変で指導者と国民の信頼を失い、有力候補が不在のままだ。