6回、アドリアン・エルナンデス(右)を倒し、TKO勝ちで世界王者の座を奪取した井上尚弥=2014年4月6日、東京都・大田区総合体育館(今野顕撮影)【拡大】
初の世界挑戦となった試合の2日前には「不安はあります。やられるイメージだってある。だけどそういう試合はわくわくする」と語っていた。ビッグマウスでなく、謙虚すぎるところもない。冷静に自分を観察できるところが強みだ。
リングを一歩離れれば、スマートフォンのゲームに熱中する20歳。減量の厳しさから、近い将来に階級を上げることになりそうだ。今後は複数階級制覇や井岡ら、強豪とのビッグマッチの実現に期待がかかる。
本人がこだわるのは「ずっとチャンピオンでいること」。その拳が描き出す軌跡に、夢は膨らむ。(SANKEI EXPRESS)