近代化し「変容する祖国」の旗印-。北朝鮮がそう宣伝する東部江原道の馬息嶺スキー場を訪ねてみた。昨年(2013年)末の開業以来、国内外からのスキー客が広大なゲレンデで滑降を楽しんでいるが、核開発に伴う北朝鮮の孤立は変わらない。北朝鮮の指導部が目指す「世界一流のスキー場」として国際的に認められ、運営が軌道に乗るには課題も多い。
欧州、中国から輸入
首都平壌から車で約3時間。日本海側の拠点都市、元山に向かう幹線道路のすぐそばに馬息嶺スキー場はある。約1400ヘクタール、10コース。北朝鮮は昨年(2013年)8月、スキーリフトの輸入を「一部諸国」が妨害したと非難する談話を出したが、2月に訪れると、欧州や中国から輸入したというリフトが稼働していた。スウェーデン製の人工降雪機やカナダのメーカーのスノーモービルもあった。