「ヤストシ エズミ」は、品のよいシックな色合いのチェックに、レザー素材の切り替えをアクセントにした、ひと手間加えたボックスシルエットのワンピースを提案。シンプルで直線的なボックスシルエットは、60年代を象徴するデザイン。また、ベーシックでありながら前衛的な要素も取り入れて提案する「アンベル」は、チェックの地模様のうえに、クラシカルなビクトリア調の柄を織り込んだコートやパンツなどを見せた。
色使いでは、ウインターパステル系の淡くきれいな色使いが目立った。「スレトシス」や「ビューティフル ピープル」のパステルブルーやピンク。「エー ディグリー ファーレンハイト」は、晴天と雨天の間でゆらぎながら色を変える曇天の空模様から着想を得て、不安定にうつろう自然の色を、同型の変形トレンチコートの色展開で表現した。
こうした傾向とは別に、今回の東コレで最も私の印象に残ったのは、“無限(INFINITY)”をテーマに発表した「クリスチャン ダダ」だった。ロック、パンク、ブリティッシュといったキーワードを軸に、改めて原点に振り返った今回。そこには今後は発表の場としてパリを目指す一人の日本人の「錦を飾る」といった強い意思が感じられた。