韓国・珍島=2014年4月16日午前9時ごろ、韓国の旅客船「セウォル」号(乗客乗員計462人、6825トン)が珍島付近を航行中に遭難信号を発信した。※聯合ニュースによる【拡大】
3階の船室に友人らと一緒にいた乗客の柳浩実さん(58)は、海に飛び込みゴムボートに救助された。当時の状況を「船が揺さぶられ、こすれるような音が聞こえた直後からゆっくり傾き始めた」と語り、異変を感じてから船の水没まで40分もかからなかったように感じたと振り返った。
乗客の一人は、当初の船内放送は「その場にとどまるように」との内容だったと証言。自身は「じっとしていられず救命胴衣を着て(船室外に)出た」といい、「早く退避するよう指示した方が良かったのでは」と船員の対応に疑問を呈した。
一方、海水に漬かってから救助された男子生徒は「海水はとても冷たく低体温症になり、救助されたボート上でぶるぶる震えた」と振り返る。韓国紙、中央日報は、現場海域の水温は12.6度で、救命胴衣を着けた状態での生存時間は2時間ほどだと指摘した。(共同/SANKEI EXPRESS)