≪対日揺さぶりの一環か≫
中国の裁判所が戦後賠償の一環として、商船三井の船を差し押さえたことは、前例のない強硬策といえる。習近平政権による反日キャンペーンは、言論による日本批判から日本企業の資産接収という「実力行使」に進んだことを強く印象づける。今後の日中関係に深刻な影響を与えるのは必至だ。
北京の日中外交筋は、「『戦争賠償の放棄』を明言した中国が、戦時中の問題をめぐり、現在の日本企業の財産を差し押さえることは、外交条約から見ても法律的に見ても非常識な暴挙だ」と指摘する。
さらに、「●(=登におおざと)小平(とう・しょうへい)ら中国の指導者の呼びかけに応じて中国の経済発展を支えるために進出してきた企業が、戦前のことを理由に財産を取られるならば、だまされたというほかない」(日中外交筋)との見方も示した。
しかし、今回の措置は、中国国内では支持を受けている。各ポータルサイトで4月20日、このニュースがトップ級で伝えられると「遅すぎた英断だ」「中国にある日本企業の財産をすべて没収すべきだ」といった書き込みが殺到した。