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【湘南の風 古都の波】花も嵐も鐘の音も (3/4ページ)

2014.4.22 15:50

国宝の梵鐘と春の花の軽やかさがしっくりととけ込む=2014年4月6日、神奈川県鎌倉市山ノ内、建長寺鐘楼(渡辺照明撮影)

国宝の梵鐘と春の花の軽やかさがしっくりととけ込む=2014年4月6日、神奈川県鎌倉市山ノ内、建長寺鐘楼(渡辺照明撮影)【拡大】

  • 八重桜(手前)とカイドウ(中央)、そして背後の新緑。松浦養蜂園の働きバチも境内を訪れていたかもしれない=2014年4月13日、神奈川県鎌倉市大町の妙本寺(渡辺照明撮影)
  • 巣箱の点検をする松浦一さん。ハチの状態に毎日、目配りをする=2014年4月6日、神奈川県鎌倉市大町(渡辺照明撮影)
  • 気温が上がり、巣箱を出るハチの動きが活発になった=2014年4月6日、神奈川県鎌倉市大町(渡辺照明撮影)
  • 瓶に詰められたハチミツ。ラベルは娘さんのデザインだという=2014年4月6日、神奈川県鎌倉市大町(渡辺照明撮影)
  • 神奈川県鎌倉市

 3月の下旬、その静かな住宅街を歩いていると、民家の屏に「かまくらはちみつ」の小さな看板。どう見ても個人のお宅の庭先なのに「松浦養蜂園」と名前も入っている。「何だろう」と思って、飛び込みでご主人の松浦一(はじめ)さん(74)にお話をうかがった。こんな町中で養蜂園を?

 「退職後のことも考え、4年ほど前から本やインターネットで勉強しました。素人ですよ」

 2年前に建築設計事務所の役員を退き、庭先で本格的に養蜂を始めた。ミツバチは法律上、家畜扱いなので神奈川県の畜産課や地元の保健所にも届けを出している。「素人」とはいえ、本格的だ。日を改め、4月に入ってもう一度、撮影のためにうかがった。

 「何年か前に、銀座のビルの屋上でミツバチを飼っている銀座ハチミツのニュースがあったでしょ。あれが興味を持つきっかけ」

 庭先には5つの巣箱。ひと箱で2万~4万匹のミツバチを飼う。昨年(2013年)は100リットルのハチミツが取れた。2リットルの大型ペットボトルで50本分の計算だ。自宅で使うだけでなく、近所の人におすそ分けしたり、お歳暮やお中元に「僕が作ったんですよ」と贈ったりもする。

アカシアのハチミツ、ミカンのハチミツ…

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