東京都内の小学校で行われた全国学力テスト=2014年4月22日午前(原田史郎撮影)【拡大】
文科省では「保護者らへの説明責任を果たすことも大切。各教委は公表のあり方を含め、適切に対応してほしい」としている。
≪成績公表、「序列化招く」「格差縮小」≫
教委の判断分かれる
全国学力テストは今回から教育委員会の判断で、学校別、区市町村別の成績を公表できるようになるが、序列化を招くとして公表に消極的な教委も多い。学力向上を目指す教育施策に保護者らの関心が高まる中、説明責任を果たすための工夫と積極性が各教委に求められている。
全国学力テストはこれまで、学校別成績はその学校のみが公表でき、区市町村教委が一律に公表することは禁じられていた。しかし、教育改善に積極的な自治体の首長から「地域への説明責任が果たせない」と公表を求める声が上がり、文科省は昨年(2013年)11月、(1)順位付けは行わない(2)改善策なども併せて公表する(3)事前に学校側と十分相談する-などの条件を付けた上で、区市町村教委が学校別成績を、都道府県教委が区市町村別成績などを、それぞれ公表できることにした。