≪希薄な安全意識 社会へ警鐘≫
珍島(チンド、韓国南西部)沖で沈没した旅客船「セウォル号」の事故から4月30日で2週間。事故をめぐっては、船長ら乗務員の無責任な行動が非難されているが、海洋警察の初動対応の遅れや政府に対する不信も強まる。一方で、韓国社会が抱える希薄な安全意識への反省も広がっている。
複合要因が被害を拡大
事故原因をめぐっては、日本から購入後、船体を韓国で増築した上、過積載やバラスト水の放出でバランスを失った疑いが浮上。さらに高速航行中の急旋回や、現場海域を初めて担当した3等航海士の経験不足など「複合的な要因」との見方が強まっている。
船体の異常発生から転覆、沈没するまで2時間以上あったにもかかわらず、人的被害がこれほどまで拡大したのも今回の特徴だ。
事故後、乗客を救助せずに真っ先に逃げた船長の責任が追及されている一方、異常発生直後に救難要請を受けながら、通報した高校生を乗務員と誤認して船の所在地を尋ねるなどもたつき、到着後も船内に入って救護しなかった海洋警察の初動態勢も問われている。