那覇空港での重大インシデントについて会見の冒頭で謝罪をする、ピーチ・アビエーションの遠藤哲・総合企画部長(右)と運航基準課の舩井康伸課長=2014年4月30日午前、東京都千代田区(大橋純人撮影)【拡大】
格安航空会社(LCC)ピーチ・アビエーションの旅客機が那覇空港付近で海面に異常接近したトラブルで、ピーチ社は4月30日、機体は那覇到着後、そのまま同じ機長らが関西空港行きとして運航していたと明らかにした。
運輸安全委員会は(4月)30日午後、空港管制官を事情聴取するため事故調査官を那覇に派遣した。国土交通省によると、アルゼンチン国籍の男性機長は「管制官から降下の指示が出たと勘違いした」、管制官は「高度に関する指示は出していない」と説明。管制官との交信内容や操縦室のやりとりが調査の焦点となりそうだ。
石垣発エアバスA320は(4月)28日、那覇空港の北約7キロで海面に異常接近し、地上接近警報装置(GPWS)が鳴った。空港の管制官は約5キロ手前で降下を指示する予定だったが、指示がないのに約10キロ手前で降下を開始。管制官は「高度が低すぎる」と複数回にわたり注意喚起した。
管制官との無線交信は日本人の女性副操縦士が担当、機長に伝えていた。ピーチ社の遠藤哲総合企画部長は(4月)30日午前、国交省で会見し謝罪。GPWSが作動した場合、運航できない社内規定だが、機長らは関空便を運航した。