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ピーチ機、海面に異常接近 機長、トラブル後も運航 規定無視 (3/3ページ)

2014.5.1 09:40

那覇空港での重大インシデントについて会見の冒頭で謝罪をする、ピーチ・アビエーションの遠藤哲・総合企画部長(右)と運航基準課の舩井康伸課長=2014年4月30日午前、東京都千代田区(大橋純人撮影)

那覇空港での重大インシデントについて会見の冒頭で謝罪をする、ピーチ・アビエーションの遠藤哲・総合企画部長(右)と運航基準課の舩井康伸課長=2014年4月30日午前、東京都千代田区(大橋純人撮影)【拡大】

  • 那覇空港付近で海面に異常接近したピーチ・アビエーション機=2014年4月29日、大阪府・関西空港(共同)

 一方で、ピーチ社は、機体が海面に異常接近するトラブルと機長不足による大幅減便が重なり、経営への悪影響が避けられそうにない。2012年3月の運航開始以来、安さを武器に事業を拡大してきたが、減便で運賃収入が減少するだけでなく、顧客の離反を招く心配もあり、試練に直面している。

 ピーチ社は「空飛ぶ電車」のキャッチコピーで手軽さをPR、ピンクの機体が親しまれてきた。国内線なら片道1万円以下で乗れることも多く「飛行機は高い」というイメージを覆した。搭乗率は好調で、14年3月期の最終損益は初の黒字が見込まれている。しかし、低運賃にするため、食事などのサービスをそぎ落とすだけでなく、機材や乗員もぎりぎりまで切り詰めているのが実情だ。

 機長の病欠が相次ぎ5~6月に448便の減便が確定していたが、(4月)30日にはさらに7~10月に1624便を減便する可能性があると発表。最大で計2000便超の減便の恐れがあり、経営計画を見直す必要が出そうだ。

 苦戦するLCCが多い中、ピーチ社は高い就航率で信頼を獲得してきたが、今回のトラブルにより安全性への疑念が強まりかねない。

 関西空港を拠点とするピーチ社が失速すると、新関西国際空港会社にも痛手となる。負債削減に向け空港の運営権売却を目指しているが、関西空港はLCC路線が充実していることが特徴のため、売却額に影響する可能性もある。(SANKEI EXPRESS

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