病児保育事業を通じて、子供の貧困問題に取り組んでいるNPO法人フローレンスの駒崎弘樹代表理事は「民主党前政権の時から、制度の実現を訴えてきた。立場が弱い人にお金が流れる仕組みをつくらねばならない」と幅広い賛同を募っている。
海外ではすでに休眠口座を活用している事例がある。駒崎さんによれば、アイルランドでは2003年に休眠預金基金を設立して、貧困対策や障害者支援などを始めた。また、英国でも08年に法律を制定し、ファンドを立ち上げた上で、貧困層の子供の教育や社会的起業の支援を実施している。韓国でも福祉事業者支援に活用しているそうだ。
日本ではようやく今年4月下旬、実現に向けた超党派による議員連盟が発足した。早ければ今国会での立法化を目指す。
長い眠りから覚めたお金をどう生かすか。日本の実情にあわせて知恵を絞ってもらいたい。(気仙英郎/SANKEI EXPRESS)