サイトマップ RSS

愛しのラテンアメリカ(8) 奇跡を信じない理由がない (2/3ページ)

2014.5.7 13:40

大きなマリア像の絵を背負って巡礼する信者=2012年12月13日、メキシコ・首都メキシコ市(緑川真実さん撮影)

大きなマリア像の絵を背負って巡礼する信者=2012年12月13日、メキシコ・首都メキシコ市(緑川真実さん撮影)【拡大】

  • 寺院前広場で、先住民の衣装を着て踊りを披露する何十ものグループ。褐色の肌に黒髪の聖母は、当時の先住民にも聖母に親近感を抱かせ、キリスト教布教の力になったことは間違いないだろう=メキシコ・首都メキシコ市(緑川真実さん撮影)
  • クリスマスの催し物の前に、住民がろうそくをともして近所を周回する=2012年12月23日、メキシコ・サンクリストバル・デ・ラス・カサス(緑川真実さん撮影)
  • 宗教関連の催しが各地で頻繁に行われていた=2012年12月18日、メキシコ・オアハカ(緑川真実さん撮影)
  • 広場には、老若男女がスペイン人到着前の先住民の衣装をまとい、誇らしく踊っていた=メキシコ・首都メキシコ市(緑川真実さん撮影)
  • ダンサーの衣装も凝ったデザインが多く見られた=メキシコ・首都メキシコ市(緑川真実さん撮影)
  • メキシコ・首都メキシコ市

 もちろん1531年の奇跡も、彼にとっては「地球が丸い」と同じくらいまぎれもない真実だ。当初は奇跡は奇跡として捉えていた私も、信者のウリセスと一緒にまわり、知識を深めていくと、信じない理由がなくなってきた。なにより、対象にかかわらず、何かを真っすぐに信じている人には、芯がぶれない強さがある。こんなにも数百年前の言い伝えを熱弁する男性と、多くの信者に囲まれると、私も信じた方が無難だし、幸せになれる気がしてきた。

 ≪「OH MY GOD」 自ら考える力を≫

 ウリセスは、3日間の巡礼を終え広場で寝ていたら、荷物を全部盗まれたという。とんだ災難だ。でも彼は穏やかな表情で「大丈夫」と、12月12日を祝う幸福の方が、盗難被害の悲しみより上回っているようだった。

 もちろん、この宗教的お祝いに否定的なメキシコ人もいる。ジャーナリストの友人ホセは、大勢の信者が祈りをささげる華やかな光景をテレビで見ながら「OH MY GOD」と嘆く。「こうやって盛大な式で人々を魅了し、マインドコントロールして、大衆の考える力を奪うんだ。宗教は民衆を抑えるための手段になり下がったから、メキシコの政治は腐敗したんだよ」と。

ジャーナリストのモニカ「毎年いるのよね、そういう人」

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

実践で使える英会話を習得!業界最高峰の講師がサポートします。毎日話せて月5000円《まずは無料体験へ》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

サンスポ予想王TV

競馬などギャンブルの予想情報を一手にまとめたサイト。充実のレース情報で、勝利馬券をゲットしましょう!

ページ先頭へ