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愛しのラテンアメリカ(4)キューバ 規制緩和策 人々の意識に変化 (1/4ページ)

2014.3.4 14:50

首都ハバナの街中で果物や野菜を販売する行商。バックには見事なストリートアートが描かれていた=キューバ(緑川真実さん撮影)

首都ハバナの街中で果物や野菜を販売する行商。バックには見事なストリートアートが描かれていた=キューバ(緑川真実さん撮影)【拡大】

  • ターミナルにバスが到着し、一斉に呼び込みが始まる=キューバ・トリニダ(緑川真実さん撮影)
  • 商品というよりは、中古でいらなくなったものをただ並べていた店。通りに面した家の部屋を店舗に改装している人も多い=キューバ・カマグエイ(緑川真実さん撮影)
  • ずらっと並んだCDなどに釘付けの少年=キューバ・ハバナ(緑川真実さん撮影)
  • 首都ハバナで「赤ちゃんの服売ります」と書かれた看板を玄関に掲げていたお宅=キューバ(緑川真実さん撮影)
  • 日本語で書かれた看板を持つ客引きの女性。異国で母国語を発見するとつい惹かれてしまう=キューバ・トリニダ(緑川真実さん撮影)
  • キューバ・首都ハバナ、カマグエイ、トリニダ、サンティアゴ・デ・キューバ

 キューバ政府は、公務員を削減して自営業者の拡大をはかり、民間の経済活動を活発化させる規制緩和政策を推し進めている。そして私は、この政策の一番象徴的な光景に出合った。

 世界遺産に登録され、観光地として人気が高いキューバ中部のトリニダ。外国人観光客を乗せたバスの到着時間が近づくと、お手製の段ボール看板を持った宿の客引きが、ターミナルと一般道を区切る、細いたこ糸のようなひもに沿って整列する。そして、乗客がバスからはき出されると、「こっちこっちー!」、看板を頭の上に掲げ、大声で呼び込みが始まる。こんな景色、アジアの観光地でしか見たことがない。

 宿泊した民宿のオーナーの話によると、以前は数えるほどだった「カサ・パルティクラル」と呼ばれる民宿が、今では100軒は超え、毎日のように客の争奪戦が繰り広げられるという。そんなオーナーも、間貸し歴はほんの数カ月の新人さん。「バス移動で疲れている旅行者に群がりたくはないけど、他の人がするから仕方がない」。眉間にしわを寄せて、彼はがっちりとした大きな肩をすくめる。数年前まで闇営業していたロブスターが名物のレストランも、晴れて営業許可を取得して大繁盛していた。

公務員時代より稼ぎはいいわよ

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