首都ハバナの目抜き通りのオビスポ通り周辺も、ネイルサロンやチュロス屋、ピザ屋、靴屋などの新業種でにぎわう。花売りの女性は「公務員時代より稼ぎはいいわよ」と、にこやかな様子だった。
規制緩和政策の波は、街の景色はがらっと、人々の意識は少しずつ変え始めていた。
≪返ってきた言葉は「マネー」≫
当然のように、人々の関心は、開門したダムから放出する大量の水のように、「お金」に向き始めていた。街角で市民の写真を撮ったとき、10年ほど前は「ありがとう」と返ってきた言葉が、今では「マネー」となったのは、顕著な変化だった。
貧富の差も広がっているようで、飲食店の前のゴミ箱をあさる人をよく見かけた。そして、ハバナでは前はまれだった観光客へのひったくりや、他都市では民宿における現金盗難など犯罪被害をよく耳にした。