調査委は4月1日に発表した最終報告で、小保方氏の博士論文の関連画像の流用を「捏造(ねつぞう)」、DNAの解析画像の切り張りを「改竄(かいざん)」と認定。これに対し小保方氏は悪意のないミスで不正ではないとして4月8日、不正認定の撤回と再調査を求めて不服申し立てを行い、調査委が再調査を実施すべきか審査していた。
調査委は報告書で画像の捏造と改竄を改めて認定。いずれも意図的な行為だったとして、悪意は明らかだとした。「聞き取りが不十分」とした小保方氏の主張も「弁明の機会は十分に与えた」と退けた。
小保方氏らは1月、STAP細胞の論文を英科学誌ネイチャーに発表。革新的な万能細胞として世界的に注目されたが、論文が撤回されると研究成果は白紙に戻る。
≪「故意」は「悪意」 小保方氏をバッサリ≫
理研の調査委は5月8日の報告書で、小保方晴子氏による捏造と改竄を改めて認定した上で、研究不正の規定における「悪意」は「故意」と同義だとし、悪意を持って行われた不正と断じた。また、STAP細胞の論文が英科学誌ネイチャーに掲載される前に、小保方氏が同様の論文を米科学誌サイエンスに投稿し、画像の加工を指摘されていたことも明らかにした。