画像の由来確認せず
捏造とされたのはSTAP細胞の万能性を示す重要な実験結果の画像。小保方氏が2011年に早稲田大に提出した博士論文の関連画像から流用した。小保方氏はコンピューターソフトでデータを上書きしながら画像を作り続けており、単純ミスで取り違えただけと主張し、掲載すべきだった本来の真正な画像もあると反論していた。
これに対し調査委は、博士論文の関連画像は異なる実験条件で得られたものだが、小保方氏は「非常にきれいな写真」として、こだわっていたことがうかがえると指摘。異なるデータを間違えて使用する危険性を含む不正行為とした。
小保方氏が主張した本来の画像は実験ノートなどから作製時期を特定できず、「起こるべくして起きた事態を事後的に修正しようとするもの」とした。
間違った画像を論文に使用する恐れがあることは研究者であれば誰でも認識できるのに、小保方氏が画像の由来を確認をしていないのは悪意に当たるとした。
一方、改竄とされたのはDNAの解析画像の一部を切り取って大きさを引き延ばし、別の解析画像に挿入した切り張り行為。小保方氏はデータを見やすくするための加工で、不正ではないと主張していた。