SMBC日興証券が、東証1部上場企業で想定レートを公表している273社の平均を調べたところ、8日時点で1ドル=98円47銭。いずれも、足元の1ドル=101円台との差はわずか2~3円程度で、今後一段と円安が進まない限り、為替差益は享受できない。
株価の低迷も気がかりだ。14年3月期は、保有する上場株式の株価上昇が多くの企業の利益を押し上げた。だが、勢いを失った現在の株価が15年3月末まで続けば、今期はこうした効果は望み薄だ。
すでにデンソー、出光興産、三菱地所、武田薬品工業、オリエンタルランド、日本取引所グループなどは15年3月期の最終利益などで減益予想を出している。
追い風がやむだけでなく、“逆風”の懸念も広がる。
大和証券の守田誠ストラテジストは「中国や東南アジアの経済状況をみて、新興国の需要見通しを引き下げた」と話す。その一方で、国内では消費税増税の影響への不安が払拭されていない。
SMBC日興証券の太田佳代子クオンツアナリストは、「14年3月期は企業全体の業績がよかったが、今期は優劣が出てくる。手元資金を有効に使い、売上高を伸ばす企業が勝ち残る」と指摘している。(高橋寛次/SANKEI EXPRESS)