ロンドン五輪で、記者は日本男子が史上初めて一つも金メダルを獲れなかった惨状を目の当たりにした。このとき、先輩記者から言われた。「リオはもっと厳しくなるよ」。4年後のリオデジャネイロ五輪に向け、特に危機的状況にあるのが100キロ級なのだ。
井上監督は大学年代など20代前半の選手を優先して国際大会で起用するなど、リオを見据えた強化を本格化させるという。「ピンチをチャンスに」ではないが、今回の出来事を再建の好機ととらえるべきだ。仮に、一人の“天才”がいまの時代にいれば、その選手におんぶに抱っこで結果も残せたかもしれない。しかし、それでは選手層の空洞化は免れなかっただろう。強化システムを確立できれば、やがては階級全体のレベルアップが可能になる。2年後に迫った五輪へ、強化陣の手腕に期待したい。(田中充/SANKEI EXPRESS)