昨年1年間に鎌倉を訪れた観光客数の推計値「延入込観光客数」が5月1日、鎌倉市から発表された。昨年は2308万人だったそうで、前年より17%(334万人)も増え、1994年以来、実に19年ぶりに2000万人の大台を超えている。
増加の要因は何か。鎌倉市の公式サイトには次のような説明があった。
《平成25(2013)年前半、鎌倉の世界遺産登録への期待が高まり、マスメディアにも多く取り上げられたことが、来訪動機に結びついたものと考えられます。なお、平成25年後半も引き続き客足は衰えず、ほぼ毎月、前年を上回る数字となりました》
前回も書いたように、鎌倉は昨年、世界遺産登録を果たせず、「推薦取り下げ」という緊急避難的な対応で再挑戦への含みを残した。
ただし、その後の1年間の動きを見ると「再チャレンジするぞ」という盛り上がりはあまり感じられない。むしろ、下手に登録され観光客がこれ以上、増えても困るといった消極論が優勢な感じすらある。