≪本業の収益力に課題 株価頼み続かず≫
大手銀行5グループの2014年3月期連結決算は好業績が相次いだものの、15年3月期はりそなホールディングスが32%減を予想するなど、一転して4グループが最終利益の減益を見込む。14年3月期は貸し出しなど本業の収益力の弱さを株高が補ったが、それが続かないと予想しているためだ。収益性の高い貸し出しを増やすことが、安定成長に向けた課題となる。
「(14年度の)資金需要は13年度より期待したいが、金利は大きな改善を期待しにくい」。決算を発表したみずほフィナンシャルグループの佐藤康博社長は14日、国内貸し出しの収益環境の厳しさを強調した。
全銀協によると、三菱東京UFJ銀行やみずほ銀行といった都市銀行5行や信託銀行の13年度末の国内貸出金は、12年度末比でそれぞれ微増した。
だが、日銀が昨年4月に導入した大規模な金融緩和や銀行間の競争激化の影響で、貸出金利から預金金利を引いた利ざやは低下し、本業での厳しさが続く。