この基金の画期的なところは、平時の救護事業を奨励するために使われること。もともと赤十字の活動は戦時の救護活動が中心。これを戦争以外で使うというのは、斬新で、今日の開発事業の先駆けといわれています。実は、この基金の一部がバヌアツの赤十字に使われています。
プロジェクトを企画し、基金に応募したのは、バヌアツ赤十字で働くグザビエ・ワット氏。彼は、仕事もしないでふらふらしている若者たちに経験の場を与えたいと教育プロジェクトを考えました。サイクローンなどの自然災害時の避難の仕方や、めまいや心臓発作、ぎっくり腰など10種類のけがや病気時の対策を彼自身が実演を交えて教えて回りました。
講習が行われたのは首都があるエファテ島の10の村。半年間のプロジェクトで、のべ400人が参加し、参加者も熱心で大成功でした。プロジェクトは5日間。避難の仕方をまとめたポスターを彼自身が作ったり、心臓マッサージの仕方を実際に教えたりしました。その時にかかった印刷や20体のマネキンなどに基金のお金が使われました。