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「卑弥呼の墓」鮮明に 最古の古墳写真 宮内庁が保存 古代史上最大の謎解く資料 (2/3ページ)

2014.5.19 09:15

卑弥呼の墓説がある奈良県桜井市の箸墓(はしはか)古墳(3世紀中ごろ~後半)を1876年に撮影した写真。墳丘本来の姿が鮮明にとらえられ、日本で最古の古墳写真とされる(宮内庁所蔵)

卑弥呼の墓説がある奈良県桜井市の箸墓(はしはか)古墳(3世紀中ごろ~後半)を1876年に撮影した写真。墳丘本来の姿が鮮明にとらえられ、日本で最古の古墳写真とされる(宮内庁所蔵)【拡大】

  • 箸墓(はしはか)古墳(3世紀中ごろ~後半)=奈良県桜井市

 最古の大型前方後円墳とされる箸墓古墳は、特異な4段構造の墳丘や後円部頂上に築かれた巨大な円壇(直径45メートル、高さ5メートル)が写っていた。円壇は埋葬施設を覆う特別な施設とされる。4段の墳丘と合わせ、5段に見えるこうした構造は他に例がない。前方部は後の開墾で形状が変わり、論争が続いていたが、後円部と同じ4段だったことが分かる。

 写真には、畑の向こうに、仲良く並んだ2つの山が鮮明に写っており、どちらも斜面が階段状で、まるでピラミッドのよう。箸墓古墳について、「昼は人が造り、夜は神が造る」。日本書紀はこう伝えている。

 寺沢薫桜井市纒向(まきむく)学研究センター所長は「それまでの前方後円墳は3段構造で全長80~90メートルだったのに、箸墓古墳は全長約280メートルといきなり3倍。大きいものを造ろうとして技術が追いつかず、盛り土の崩落を防ぐため異例の4段になったのでは」と推測している。

 天皇陵や皇族墓44カ所

 このほか、奈良県最大の前方後円墳である丸山古墳(当時は天武・持統天皇陵、現陵墓参考地、橿原市)の写真も、樹木がまばらで、後円部の平らな頂上が写っていた。現在は道路や住宅で切断されている前方部の巨大さもよく分かる。

箸墓古墳とは

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