共闘求めるも温度差
CICAに組織的な拘束力はないが、中国は経済力というアメと、ロシアとの同盟強化で軍事力というムチを誇示する「力による主導権」で、加盟国などをある程度従わせることが可能と踏んだようだ。
ただ、国際社会には過去に培ってきたアジア安全保障の枠組みに対する挑戦とも映る。1994年に発足し現在は東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国に日米中韓露や欧州連合(EU)が参加する「ASEAN地域フォーラム」などと一線を画すことになる。
他方で、一翼を担うはずのロシアとの“温度差”も見え隠れする。プーチン政権は北方領土問題もからめながら、エネルギー輸出で関係を拡大したい日本との全面対決は避けたい。