こうした働き手不足の傾向が続けば経済成長の足かせとなることはもちろん、年金制度維持が難しくなるという指摘もある。米国勢調査局によると、65歳以上の高齢者人口は2010年では約4000万人だが、40年には約8000万人まで倍増する見通し。年金受給者1人当たりの労働者の数は1970年の3.7人から、2030年には2.2人まで減るとみられている。グレン・ハバート元大統領経済諮問委員会(CEA)委員長(55)は14日、ワシントン市内でのシンポジムで、労働参加率低下は「非常に重要な問題だ」と指摘した。
実態反映しない失業率
脱労働力化の要因の一つは大戦後生まれのベビーブーム世代が退職時期に入っていることだ。景気低迷による就職難で、若者が職探しを諦め、学生生活や「親のスネかじり」を続ける傾向があるとの声もある。
さらに女性の労働参加率が00年ごろに減少に転じたことも一因だ。米紙ワシントン・ポストは「多くの女性が家庭に留まって子育てしたり、学校に入り直している」と分析する。これらの要因への即応策は見当たらず、米労働省は労働参加率は22年には61.6%まで減少すると見込んでいる。