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【軍事情勢】英霊の遺骨を放置 「負けっぷり」の悪さの象徴ではないか (4/5ページ)

2014.6.1 07:55

硫黄島での戦没者の遺骨収集作業を視察し、遺骨に手を合わせる安倍晋三首相(前列左から2人目)。硫黄島では今なお、1万3000柱の遺骨が収集されていない=2013年4月14日、東京都小笠原村

硫黄島での戦没者の遺骨収集作業を視察し、遺骨に手を合わせる安倍晋三首相(前列左から2人目)。硫黄島では今なお、1万3000柱の遺骨が収集されていない=2013年4月14日、東京都小笠原村【拡大】

 東京都小笠原村という施政下の硫黄島に、滑走路下を含め1万3000柱を残したままの、日本の姿勢とはあまりに違う。

 戦没者に対する立ち位置は、今この時も戦闘を続ける米国と、大東亜戦争後は一度も戦わずに済んでいる日本とでは、皮膚感覚が異なる。だからこそ、現在の日本の平和と繁栄が、帝國陸海軍将兵らの犠牲の上に成り立っている史実を心に刻まねばならない。

 確かに、米軍の埋葬書は「戦争慣れ」した書式と言ってよい。表には、氏名▽死亡場所・日▽死因▽埋葬地▽隣接する埋葬者の身元が。裏は身元不明者用で、両手の指紋▽身長・体重▽目・毛髪の色▽人種などが記される。身元不明者にもかかわらず、指紋や目・毛髪の色が空欄のままのケースも散見される。両手や頭を吹き飛ばされた悲しい英雄たち…。

 敗戦の総括を怠る日本

 埋葬書に記載された名も無き戦士はものを言わぬ。ただ、米国は戦争の度に学習し、将兵の安全を向上させる手段を含め「勝利の方程式」の改定を繰り返す。毎回、幾つもの「解」を引き出すが、将兵に敬意と名誉を与える国家の責任こそ、平和を守る最も重大な国家戦略-との「解」だけは不変だった。

合理とはほど遠い無意味な反省ばかりを口に出し、なぜ負けたのかを分析する

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