ネズ氏も生前、「暗号は最も重要な軍事機密の一つとして扱われ、それは、われわれとわれわれの能力に対する信頼の表れだった」と胸を張っていた。
日本軍の暗号は米軍に筒抜けだったが、ナバホ族の暗号は最後まで解読されることはなかったという。
暗号はその後も使用する可能性があったため、1968年までコードトーカーの存在そのものが機密扱いだった。ネズ氏ら29人は2001年にようやく当時のジョージ・W・ブッシュ大統領によって表彰され、その偉業が広く知られるようになった。
02年にコードトーカーと海兵隊員との友情を描いた映画「ウインドトーカーズ」が公開された際に、ネズ氏はこう語り喜んでいた。
「ナバホ族にとって素晴らしいことだった。こうした理解が文化の壁を越え、長く続くことを望んでいる」(SANKEI EXPRESS)