党首討論で民主党の海江田万里(かいえだ・ばんり)代表(右)と論戦を交わす安倍晋三(しんぞう)首相首相=2014年6月11日午後、国会(共同)【拡大】
党見解は「行使そのもの」への立場をまとめていない。首相が「果たして立場はどこにあるのかよく分かりませんでしたね」と切り返すと、場内には失笑が漏れた。海江田氏は集団的自衛権を「集団的安全保障」と言い間違えるなど、気合は空回りした。
「自衛隊員に犠牲を払ってくれと言えるのか」
こう感情論で攻める海江田氏に対し、首相は「みんなの党、日本(にっぽん)維新の会は批判があっても現実に向き合っている」と指摘する一方で、「早く民主党の安全保障の議論がまとまることを期待したい」とエールを送る余裕ぶりだった。
成果が乏しかった海江田氏だが、党首討論の成否を機に代表選前倒し論を加速させる考えだった中堅・若手の動きも鈍化している。
衆院当選3~4回生は6月11日夜、都内で会合を開いたが、「党首討論直後に集まると具合が悪い」として出席を断る議員も出た。「党首討論後に出す」と1~2回生中心に始めた代表選の立候補要件緩和を求める署名活動も30人超から伸び悩み、「また党内で抗争していると見られるのはよくない」との判断が広まっていることも影響したようだ。