急拡大の要因はイラク人のバグダディ指導者の実行力との指摘もある。今回のバグダッドに向けた進撃が、イラクで新政権が発足していない不安定な時期を狙ったのは明白。イスラム教シーア派主導のマリキ政権に強い反感を持つスンニ派の住民感情を巧みに利用しようとする狙いもみえる。
誘拐・密売で資金
ロイター通信によると、ISILは誘拐や密輸など従来の資金獲得手段に加え、シリア東部の油田を支配し、密売によりこれまでに数百万ドルを調達したという。バグダディ指導者は積極的に外国人を引き入れ、厳しい軍事訓練を実施。シリア内戦に参加する欧米出身者の8割がISILに流れているとの推計もあり、イラク、シリアに展開する戦闘員は計5000~6000人に膨らんだという。米政府はバグダディ指導者の拘束につながる情報に1000万ドル(約10億円)を支払うとしている。
欧米の対テロ専門家は「ザワヒリがこの10年で行ったのは声明を出すことぐらいだったが、バグダディは都市の制圧と大量動員を実行し、無慈悲な殺戮を続けてきた」と、ISILの脅威を強調した。(共同/SANKEI EXPRESS)