お屋敷を奔走する執事を主役にしたコメディーシリーズの第3弾「鎌塚氏、振り下ろす」(作・演出、倉持裕(ゆたか))が7月4日から本多劇場(東京)で上演される。第1弾「鎌塚氏、放り投げる」(2011年)で女中界のアイドルを演じ、コメディエンヌぶりを発揮したともさかりえ(34)が、同じ役でシリーズにカムバックする。
震災直後(2011年5月)の上演となった第1弾は、余震で稽古場が揺れ、前半は客入りもまばら。不安が漂う中での上演だったが、「千秋楽にはスタンディングオベーションを浴びて。見た方も笑顔になり、やっているほうも元気になれる。不思議な力のある作品だと実感しました」という。
稽古で息切れ、充実
その不思議な力の秘訣は、漫画的なのに人間らしさや親近感が漂うキャラクターにあるのだろう。第1弾では、鎌塚氏(三宅弘城(ひろき))と、ともさか演じる女中頭・上見ケシキに恋が芽生えた。が、鎌塚氏は今回も相変わらずの仕事人間で女心に鈍感。かつてはアイドルともてはやされたケシキだって「結婚適齢期を迎えて、若手女中に押され気味。胸の内では焦っている」(ともさか)という状況だ。