カナダ・首都オタワでTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉団を激励する自民党の西川公也(こうや)TPP対策委員長(左端)=2014年7月12日(共同)【拡大】
だが、今回の会合では「日程の話はしなかった」(鶴岡氏)。議長国カナダは日本と同じく重要農産品を抱えており、エド・ファスト国際貿易相は11日に「妥結への日程は設けない」と発言。米国が描く年内妥結へのシナリオに同調せず、交渉を急がない姿勢を示した。日程調整にも各国の思惑が絡み合う。
「一任は来年以降」
交渉を主導するはずの米国内の動きは鈍い。11月に中間選挙を控えた米議会では、自由貿易拡大に反対する与党民主党議員を中心に、選挙を意識したTPP慎重論が広がっている。
TPPを締結すれば、自国製品を優先購入する「バイ・アメリカン条項」が撤廃され「国内の雇用が失われる」との反発が噴出。イスラム法に基づく厳罰を導入したブルネイを「人権侵害だ」として交渉から外すべきだとの主張も出ている。
議会動向に詳しい米保守系シンクタンク、アメリカン・エンタープライズ研究所のデレク・シザーズ氏は「TPPで議会が年内に動くことはない」と断言する。妥結に必要とされる交渉一任の権限を、オバマ政権が得られるのは来年以降との見立てだ。