「全てを出し切り、もう自分は空っぽでクタクタ。決勝に出られなかったのが悔しくてしょうがないけれど、とにかく3位になるために全力を出した」
試合後、ロッベンは笑みに悔しさを織り交ぜながら、早口でこうまくし立てた。3日前にアルゼンチンにPK戦で敗れた後は、「W杯は優勝を目指すもので3位や4位を懸けて戦うものではない。3位決定戦に意味はないから、もう帰りたい」と述べた。だが、この日の試合前には「試合をやらなければいけないなら、プロとして勝負に徹しないといけない」とキッパリ。試合開始のホイッスルが鳴るとスイッチが入り、闘争本能のままにボールを追い、ゴールを目指した。
今大会のオランダは、準々決勝、準決勝のPK戦は公式記録で引き分け扱いのため、初めて無敗(5勝)でW杯を終えた。過去最高成績の準優勝(1974年、78年、2010年)には届かなかったが、低い下馬評を覆し、前回王者のスペインを1-5で破るなどファンを驚嘆させた。そして、伝統の攻撃サッカーを捨て、5-3-2の守備的な布陣で「堅守速攻」に徹した今回のオランダのサッカーは、100メートルを10秒台で駆け抜ける爆発的なスピードを誇るロッベンがいなければ成り立たなかった。