この結果、肝煎りだった国際線参入は文字通りの路線変更を余儀なくされる。当初はA380の初号機を10月に受け取り、12月にも同社初の国際線路線として成田-ニューヨーク線に就航させる計画だった。
今後は、すでに導入済みのエアバスの中型機「A330」でシンガポールやハワイなどの中距離路線に乗り出すことで軌道修正を図る。
そもそも、1996年に設立された新興のスカイマークは国内2大航空会社である日本航空やANAホールディングスに比べ、経営規模や資金力で大きく見劣りする。1機当たり300億円程度とされる超大型旅客機を6機も購入する経営判断には、当初から「身の丈以上」との指摘もあった。そこに、円安によるコスト増という想定外の事態が重なる。西久保社長は「環境変化を甘く見ていた」と認めざるを得なかった。