音楽アーティスト、登坂広臣(とさか・ひろおみ)さんは映画の主題歌「OH_MY_LITTLE_GIRL」を歌う尾崎豊の大ファン。「この映画は僕の財産です」=2014年7月29日、東京都目黒区(鴨川一也撮影)【拡大】
ママ(木村佳乃)と2人きりで暮らす14歳の少女、和希(能年)は、自分が望まれて生まれたわけではないことを知った。学校は傷ついた心のオアシスとはならず、なじめない。そんなある日、親友に誘われるままに夜の湘南へ向かい、不良グループ「Nights(ナイツ)」に所属する少年、春山(登坂)と出会う。最初こそ不良たちのたまり場に戸惑いを覚えながらも、和希はだんだんと心の安らぎを覚え、春山への思いもつのらせていく。ほどなくNightsのリーダーとなった春山は、敵対する不良チームとの抗争に巻き込まれ…。
監督から「人物像」
携帯電話がなかった時代を知らない登坂が、作品のベースとなる1980年代の空気感をどう伝えたのだろう。駆け出しの演技者である登坂は、クランクインを前にどんどん気持ちが張り詰めていったという。三木監督はそんな登坂を見透かしたかのように十分なリハーサル期間を設け、登坂と能年を前に求める人物像を伝えた。「原作の春山を演じようとしなくても大丈夫。いつもの登坂君のままでいてほしい。細かい役作りはしなくてもいいですよ」。同席した紡木も同じ考えだった。登坂は「自分らしさを失ってはいけない」と意識を集中させ、変に萎縮せず、演技に自分を解き放った。