米中間選挙で焦点となる激戦州=2014年11月4日投開票、※2014年8月2日現在【拡大】
しかし、下院多数派の共和党は「大統領が任期中に作り出した問題」と、抵抗の構えを見せる。オバマ氏が注力してきた不法移民の市民権取得に道を開く改革方針が曲解され、子供は国境さえ越えれば米国で滞在が許されるとの誤った風評が中米で広まったことが、急増の一因とみられるからだ。中間選挙を控え、子供の移民問題は政争の具にもなりつつあり、オバマ氏は身動きが取れない。
強制送還の方針強調
カリフォルニア州ムリエタでは7月、テキサス州から移送されてきた不法入国者のバスを市民が包囲し、不法移民を受け入れないよう訴える抗議行動が起きた。参加したデニス・グランディさん(53)は「米国は移民の国だが、法は守らなくては。大統領は国境警備を強化し不法移民をすぐに送還すべきだ」と話した。
批判の高まりを受け、オバマ氏はグアテマラ、ホンジュラス、エルサルバドルの大統領と会談、子供たちを強制送還する方針を強調した。