サイトマップ RSS

攻撃性ない色彩 穏やかな創作環境守る 障害者施設で制作 「楽園としての芸術」展 (2/5ページ)

2014.8.4 12:05

濱田幹雄「無題」(2009年、提供写真)。(C)Shobu_Gakuen

濱田幹雄「無題」(2009年、提供写真)。(C)Shobu_Gakuen【拡大】

  • 野間口桂介「無題」(2005年、提供写真)。(C)Shobu_Gakuen
  • 冬木陽「あか」(2012年、提供写真)。(C)Atelier_Element_Present
  • 倉俣晴子「マンション」(2007年、提供写真)。(C)Atelier_Element_Present
  • 中野圭「花火」(2007年、提供写真)。(C)Atelier_Element_Present
  • 展示風景=2014年7月25日(原圭介撮影)

 同じ所属の野間口桂介さんの「無題」は、4年に及ぶ刺繍(ししゅう)で、シャツの生地が板のように変わった。それとは裏腹に、軽やかさや優しい色彩の調和が心地よい。

 アトリエ・エレマン・プレザン所属の作品は、弾むような色彩が特徴だ。

 冬木陽さんの「あか」は、中心の赤が存在感を示すが、周りの色たちも包むように赤を支えながら調和している。

 対照的に、中野圭さんの「花火」は、色の線が縦横無尽に走る。まさに光が飛び交う花火の本質を描いている。

 作り手たちは、ダウン症や自閉症、知的発達の遅れなどの障害を抱えている。彼らの創る作品はどれも、攻撃性や争いのない作風が特徴だ。

 人類学者の中沢新一氏は2011年に行った講演会(明治大・野生の科学研究所)の中で、アトリエ・エレマン・プレザンの作品との出合いについて「闘争がないんですよ。色彩が戦争しないんです。(中略)私にとっては大変な驚きで発見」と、アール・ブリュット(生の芸術)作品との違いを説明している。

ダウン症の通所者 自由に絵を描く

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

毎日25分からのオンライン英会話。スカイプを使った1対1のレッスンが月5980円です。《体験無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。

ページ先頭へ