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攻撃性ない色彩 穏やかな創作環境守る 障害者施設で制作 「楽園としての芸術」展 (3/5ページ)

2014.8.4 12:05

濱田幹雄「無題」(2009年、提供写真)。(C)Shobu_Gakuen

濱田幹雄「無題」(2009年、提供写真)。(C)Shobu_Gakuen【拡大】

  • 野間口桂介「無題」(2005年、提供写真)。(C)Shobu_Gakuen
  • 冬木陽「あか」(2012年、提供写真)。(C)Atelier_Element_Present
  • 倉俣晴子「マンション」(2007年、提供写真)。(C)Atelier_Element_Present
  • 中野圭「花火」(2007年、提供写真)。(C)Atelier_Element_Present
  • 展示風景=2014年7月25日(原圭介撮影)

 1973年に設立した知的障害者の施設「しょうぶ学園」(社会福祉法人太陽会)では、入所者・通所者が絵画などの創作を行う以外に、障害者の感性を取り込んだ「クラフト」を販売している。1991年に設立したアトリエ・エレマン・プレザンでは、主にダウン症の通所者が、自由に絵を描く。

 両施設に共通しているのは、作り手たちに、アートの技術や理念について「何も教えない」ことだ。かつては大島紬(つむぎ)や竹細工の下請け作業をさせていたしょうぶ学園では、障害のある人が楽しめないことを無理にやらせることをやめ、自発性に任せることにした。

 多くの作り手たちの特徴は、つくる行為に幸福を感じ、つくり上げた作品には興味がないこと。さらには、うまく作ろう、評価されようという意識とも無縁。だから、彼らにとって作品は、「無垢」の衝動から生まれた表現の結果にすぎず、作品を展示して鑑賞する意味を理解できない人も多いという。

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