同じ頃、大浦湾を挟んでシュワブの対岸にある汀間(ていま)漁港では、防衛省の地方拠点「沖縄防衛局」と書かれた旗を掲げる作業船約35隻に警備会社の社員ら約80人が乗り込み、出港した。それを追うように移設反対派の小型船4隻も出発した。
緊迫の度を増したのは7時前。シュワブからブイが運び出されると、反対派の旗艦と位置づけられる小型船が12人を乗せて汀間漁港を出た。ここから海保と反対派の対峙(たいじ)が本格化した。海保は数十隻のゴムボートを投入し、大浦湾とシュワブに隣接する辺野古漁港沖での二正面作戦を迫られた。
反対派の小型船や10隻以上のカヌーがシュワブに接近しようとすると海保は1隻につき4、5隻のゴムボートで素早く包囲して進路をふさぎ、遠ざけた。「海が荒れているので陸に戻るように」との警告も拡声器を通して響かせた。間もなくカヌーは次々と辺野古漁港へと戻った。
その間、好天ながら波もある中、作業船は黄色のブイを海上に投下した。海底掘削で地質を調べるボーリング調査を行うポイントには反対派が接近しないよう数珠つなぎのフロートも設置し、シュワブ沖の浅瀬一帯を囲んだ。(SANKEI EXPRESS)