ロシア・首都モスクワ、サンクトペテルブルク【拡大】
利用者へ心理的圧力
ネット統制大国の中国には全土に約200万人の「検閲官」がいるとされ、ネットに書き込まれる情報を当局の指示に従って監視し、削除するなどしている。政府に都合の悪いサイトへの接続を遮断したり、特定の用語の検索をできなくしたりと、統制手法は高度かつ大規模だ。ロシアには今のところ、中国ほど大がかりな仕組みはなく、当局による接続遮断や警告の対象とされるネット媒体も少数にとどまっている。
「中国ではネットの普及当初から厳しい統制が敷かれたのに対し、ロシアのように、いったん自由に発達してしまったネット空間を統制するのは難しい」
露エカテリンブルクの専門家、フョードル・クラシェニンニコフ氏はこう語り、「全てを順守することなどできない法律をつくり、国にとって必要な時にだけ適用するのはロシアの伝統だ。同じことがネット統制についてもいえる」と指摘する。政権に都合の悪い人物にピンポイント型で適用できる法律をつくっておき、それによってネット利用者に心理的圧力をかけるというわけだ。