8月もいよいよ後半にさしかかり、朝の起き抜けの空気や、さらりと吹く夜の風に、だんだん秋の気配が感じられるようになってきました。
秋といえば実物や果物、野菜など生り物(なりもの)が楽しみな季節。今回はお部屋の中でも秋の彩りを実感する、実物をポイントにしたアレンジを楽しみたいと思います。
個性的な草花をミックス
このアレンジでは、質感や姿が個性的な草花を大胆にミックスしていきます。ふんわりとした見た目で愛嬌(あいきょう)のあるフウセントウワタや、流れるような枝ぶりに情緒が漂う実物のノバラに、色・姿ともクールな印象の黒唐辛子など。それに、凛とした青が印象的な秋の和花のリンドウや、カナダ産の紅葉をさらに赤く染めて加工した「ファーガス」を使います。
そしてメインの花には、まるでベルベットのように艶やかで温かみのあるケイトウを選びました。
漢字で「鶏頭」と表すように、ニワトリの鶏冠(とさか)にもそっくりですね。英語でも、「plumed cockscomb」(羽毛のある鶏のとさか)という意味だといいます。洋の東西を越え、花のイメージに普遍性があるというのは、何とも面白いと思いませんか?