チリッチのような強力高速サーブを誇るビッグサーバーに勝つポイントは、序盤で相手のサービスゲームを破って波に乗せないことだが、錦織は第1セット第1ゲームで早くも訪れたブレークポイントの好機を逃してしまった。あのゲームを取れていたら、違った展開になっていたはずだ。
絶好調のチリッチは切り札のサーブだけでなく、ラリーでも優位に立った。いつもよりストロークがボール1、2個分深く入り、一方、錦織は芯を外したショットを連発。「ここまで硬くなったのは久しぶり。最後まで感覚がつかめないまま終わった。決勝の舞台で力が出せなかったのは非常に悔しい」と唇をかんだ。結局、錦織がチリッチのサービスゲームをブレークできたのは、第2セットの第8ゲームだけ。この日に限れば、完敗だった。