記者会見の冒頭に頭を下げ謝罪する朝日新聞の木村伊量(ただかず)社長(左から2人目)ら=2014年9月11日、東京都中央区(川口良介撮影)【拡大】
メディアの“誤報”では、今だにうやむやになっている問題がある。今月13日付の新聞各紙は、「iPS細胞 世界初の移植 目の難病患者に」などと、理化学研究所による発表を大々的に報じた。それを見た大学のゼミ生の一人が筆者に、「今度の理研の発表は正しいでしょうか?」とメールしてきた。なぜなら、今年1月30日付の新聞各紙は、理研の小保方晴子(おぼかた・はるこ)氏らによる新たな万能細胞の「STAP細胞」について、やはり大々的に報じたが、その後、論文に重大な疑義が生じ、取り下げられることになったためだ。
すべての新聞社、テレビ局の当初のSTAP細胞をめぐる報道は誤報であり、ほとんどのメディアが、それによってオーディエンス(読者・視聴者)を欺いたことについて謝罪していない。なかなか訂正や謝罪をしないのは、メディア共通の体質ではないだろうか。(同志社大学社会学部教授 渡辺武達(わたなべ・たけさと)/SANKEI EXPRESS)