九州出身の音楽アーティスト、黒木渚さん(鋤田正義さん撮影)【拡大】
今月送られてきた鋤田さんの写真には、ギターを抱えた私が写っていた。そういえば、鋤田さんと初めてフォトセッションをさせていただいた時も、ギターと一緒に撮ってもらったことを思い出した。どちらも被写体は赤いギターと私だが、当時の写真と今回の写真で実は違う所がある。抱いているギターが変わっているのだ。
ガタが最初のギター
私たちが出会った頃、私はItaliaという会社のRimini-6というギターを愛用していた。これは学生時代バンドを始める前に私が楽器屋で一目ぼれしたギターで、赤のメタリックボディーに自分で装飾を加え、とても派手な見た目だった。楽器屋の店員さんに取り置きを頼み込んで、その間アルバイトをして買ったのだ。そんなに高価なギターではなかったけれど、楽器屋のカウンターに迎えに行った時の喜びは忘れられない。初めて買った自分のエレキギター。音楽を始めてからずっと一緒にライブハウスを回った。とても気に入っていたけれど、長年弾いているうちにいろんなところにガタがきて、いよいよ寿命かと残念に思っていた。