9月17日付英紙フィナンシャル・タイムズ(ウェブ版)によると、国際通貨基金(IMF)は最近、最悪のシナリオを発表した。それによると、感染がシエラレオネの今年の成長率を11.3%から8%に、リベリアの成長率を5.9%から2.5%に、ギニアの成長率を3.5%から2.4%にそれぞれ押し下げるとの予測した。3カ国は農業や鉱物資源などで経済成長を続けてきたが、農民が村を離れ、人の移動や物の往来が制限されていることで開発や投資への影響が想定される。今後の食糧危機も考えられるだろう。
20日の米メディアによると、米疾病対策センター(CDC)は、来年1月末に感染者が50万人を超える可能性があると試算した。エボラ出血熱の流行阻止に向け、各国が的確に対策に取り組まない最悪の場合との条件ではあるが、荒唐無稽な数字とはいえない。
18日の国連安保理の決議には、共同提案国に史上最多の約130カ国が名を連ねたが、提案国は責任を持ってスピーディーに行動するべきだ。CDCの試算が現実となるのを回避するために。(国際アナリスト EX/SANKEI EXPRESS)