私の「方向音痴」は長所
すべての旅に共通するのは「人に会う」こと。道に迷えば地元の人のクルマに乗せてもらい、いきなり会った書店の店長と飲み、村の寄り合いに飛び入り参加…。どうして、こんなに出会えるの?
「一人旅、行き当たりばったり、方向音痴…だからかなぁと。旅に出るようになって、短所だと思っていた方向音痴を長所だと思えるようになって(笑)。道を尋ねると、みんな一生懸命教えてくれる。なんでこんなにやさしくしてくれるの!?ってぐらい。旅ではトラブルもあるけど、それはマイナスでなく、むしろ、人のやさしさに触れるチャンスなんです。人にやさしくしてもらうと、それだけ自分も人にやさしくなれますから」
沖縄の平均年齢78.5歳(!)のおばあホステスに、高野山の美坊主、農家民宿のキュートな夫婦。濃くてあったかいキャラクターがそこにもかしこにも登場する。本書には、たかのさんが撮影した彼らの写真もたっぷり収録されているが、そのみんなが、まぶしいほどの笑顔。「写真を撮るときは、『うわ、なんてすてきな笑顔! もう大好きです!』って気持ちを最大限に伝えています。もう本当に、そう思っちゃうんですよ」