中国のインターネット上には28日、「北朝鮮で政変が発生した」とまことしやかに伝える“怪情報”が出回ったという。ただ、その政変劇の“主人公”とされたのは、2010年にすでに82歳で死去している趙明禄(チョ・ミョンロク)・朝鮮労働党政治局常務委員(当時)だったから、“デマ”であることは誰の目にも明らかだった。
環球時報の社説は「中国国内のこうしたデマは最も下劣で、しかも際限がない。中国のネット利用者が言い出したにせよ、国外のデマをうのみにしているにせよ、中国世論のイメージを損なうことは明白だ」と嘆くと同時に、「北朝鮮やその指導者を辛辣(しんらつ)に皮肉り、あざけるような態度は、中国社会がいかに彼らを取り扱っているかという北朝鮮側の評価に影響し、中朝関係が複雑さを増す原因になる」「北朝鮮で政変が起きたという偽ニュースを捏造(ねつぞう)して、楽しいというのか?」などと自制を求めている。