結局、朴大統領との会談は見送られたが、韓国統一省は「あくまで時間的な理由で、韓国側は面会する用意はあった」と説明。帰国間際のアジア大会閉会式会場で、韓国側は鄭●(=火へんに共)原(チョン・ホンウォン)首相がわざわざ面談する配慮を示した。
朴政権の動揺狙う
ただ、サプライズで相手側を感激させ交渉事を自らのペースに持ち込むのは、金正日(ジョンイル)体制当時から北朝鮮が使ってきた常套(じょうとう)手段でもある。北朝鮮は最近、拘束している米国人に対する欧米メディアの取材を認め、オバマ政権への揺さぶりも強めており、11月の米中間選挙もにらみ停滞した外交と南北交渉の突破口を探っているとみられる。
国連などの国際舞台で北朝鮮国内の人権問題をやり玉に挙げ、核・ミサイル問題とともに北朝鮮包囲網づくりの口実を増やそうと攻勢をかけてきた韓国は、前日になって北朝鮮から最高幹部の派遣を打診され、受け入れ準備に追われる形で会談に臨むことになった。
朴政権の動揺を誘う意図は明らかで、黄氏は4日午前、軍服姿で仁川に到着した。「平和の祭典」であるアジア大会行事出席には似つかわしくない服装には、韓国を威嚇する思惑もありそうで、今後の展開は予断を許さない。(SANKEI EXPRESS)