≪土石流の恐れ、麓に避難勧告≫
噴火で登山者51人が死亡し戦後最悪の火山災害となった御嶽山(長野・岐阜県、3067メートル)の麓にある長野県王滝村は5日、大雨による土石流で孤立する恐れがある滝越地区の住民に避難勧告を出した。長野県は台風18号の接近による大雨で二次災害の恐れがあるとして、5日の捜索活動を中止した。
王滝村の5日午後4時半までの24時間雨量は、山頂から南東へ約3キロの地点が34.0ミリ、同じく南東へ約10キロの地点が24.0ミリ。6日午後6時までの24時間予想量は120ミリとみている。噴火で降り積もった火山灰は少量の雨でも土石流が起きる可能性があり、気象庁は警戒を呼び掛けている。
長野県警は5日、死者のうち身元が分かっていなかった1人を愛知県豊田市の会社員、高野英人さん(29)と発表。これで死者51人全員の身元が判明した。長野県はなお12人が山中で行方不明になっているとしている。(SANKEI EXPRESS)