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【アラスカの大地から】極北の水は蚊の揺りかご (2/4ページ)

2014.10.13 16:50

米アラスカ州の花、ワスレナグサにとまる蚊=2012年6月29日(松本紀生さん撮影)

米アラスカ州の花、ワスレナグサにとまる蚊=2012年6月29日(松本紀生さん撮影)【拡大】

  • 弱ったカリブーはなす術なく蚊の餌食となる=2013年7月2日、米アラスカ州(松本紀生さん撮影)
  • 豊富な水が蚊の温床となっている=2013年6月14日、米アラスカ州(松本紀生さん撮影)
  • テントの中で蚊に刺された。お腹が血で膨らんでいる=2010年6月30日、米アラスカ州(松本紀生さん撮影)
  • 米アラスカ州のマッキンリー山(標高2万237フイート、6168.2メートル)=2013年9月12日現在

 ≪カリブーに共感せずにはいられない≫

 この蚊に最も悩まされるのがカリブーではないだろうか。大発生した蚊の群れは四六時中カリブーにまとわりつく。草を食(は)み、休息をとる余裕も与えないほど、群がり、追い回し、血を吸い続けるのだ。弱ったカリブーの中には、衰弱し、そのまま息を引き取るものもいるほどだ。

 もちろん人間も獲物とされる。呼吸と共に鼻の穴から蚊が入るほど、全身が覆われることもある。

 そんな猛襲にどう対抗するのか。1940年代にアメリカ軍のために開発された蚊避け薬がある。実に2万種類もの化学物質をテストして作られたその薬品はDEET(ディート)と呼ばれ、現在でも極北を旅する人々の必需品となっている。蚊の触覚を不能にする効果があるという。

 だが劇薬であるため、最小限の使用が望ましく、場合によっては肌がただれてしまうこともある。結局、程度の差こそあれ、蚊の餌食になることは避けられないのである。

写真家 松本紀生略歴

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